オートアベニューのブログページです。

ベトナム現地法人
フェイスブックのリンクボタン
ラインのリンクボタン

そのタイヤ、大丈夫?車検で指摘される“見た目以上に危険”な状態とは

車検時にチェックされるタイヤのポイント

車検ではタイヤの状態が検査項目に含まれており、基準を満たしていないタイヤを装着している場合は車検に通りません。

車検では、タイヤの状態が厳しくチェックされます。具体的には、以下のような点が検査対象になります。

1.タイヤの溝の深さ

法律で定められた最低溝の深さは1.6mmですが、安全を考慮すると3mm以上が望ましいです。

2.ひび割れや損傷の有無

タイヤの側面やトレッドに大きなひび割れや損傷があると、安全性に問題があり車検に通りません。

<ひび割れの起きる原因は?>

理由1:経年劣化(ゴムの劣化)
特に製造から5年以上経過したタイヤは注意が必要です。時間の経過とともに進行し、ひび割れが発生します>

理由2:紫外線(UV)の影響
日光に長時間さらされると、ゴムの柔軟性が失われ、ひび割れが発生しやすくなります。屋外駐車場が多い車は注意が必要です。

理由3:温度変化
寒暖差が激しい環境では、ゴムが収縮と膨張を繰り返し、ひび割れの原因になります。 特に冬と夏の温度差が大きい地域では劣化が早くなります。

理由4:空気圧不足
タイヤの空気圧が適正値より低いと、タイヤのたわみが増えてゴムの負担が大きくなり、ひび割れが起きやすくなります。

理由5:走行環境・運転の影響
悪路を頻繁に走行する車も注意が必要です。

ひび割れを防ぐ対策>

  • 駐車時は日陰やガレージ内に・定期的にひび割れ防止用のタイヤワックスを塗布(つや出し用ではなく、ひび割れ防止用のワックスがわからない場合はお店の人に相談するといいでしょう) ・空気圧を適正に保つ(毎月1回の点検推奨)万が一乗らない場合はタイヤカバーを使用する
  • 5年を目安にタイヤ交換を検討する

特に、深いひび割れ(内部まで達しているもの)はバーストの危険があるため、すぐに交換が必要です。ひび割れを見つけたら、早めにチェックしましょう!

3.空気圧の適正値

空気圧が適正でないと、燃費やグリップ力に悪影響を及ぼします。通常の空気圧はガソリンスタンド、カー用品店、タイヤ専門店、ディーラー・整備工場などで測定可能です。 多くのガソリンスタンドには無料のエアチェック設備があり、カー用品店やタイヤ専門店でも対応してもらえます。自宅で測る場合はエアゲージを使うと便利です。

4.偏摩耗

タイヤの偏摩耗とは、タイヤが均等に摩耗せず特定の部分だけが異常にすり減る現象を指します。これが進行すると、走行性能の低下や燃費の悪化、さらには安全性の低下につながるため、早めの対策が必要です。本記事では、タイヤの偏摩耗の主な原因とその対策について解説します。

①片減り(片側のみ摩耗)

  • 原因:ホイールアライメントのズレ、キャンバー角の不適切な調整、サスペンションの劣化
  • 対策:定期的にホイールアライメントを調整する。サスペンションの状態を点検し、必要に応じて交換する。均等に摩耗するように定期的にタイヤローテーションを行う。

②センター摩耗(中央が極端に摩耗)

  • 原因:空気圧が高すぎる、高速走行が多い
  • 対策:適正な空気圧を保つ(メーカー推奨値を確認)、空気圧を定期的にチェックし、必要に応じて調整する。

③ショルダー摩耗(両端が摩耗)

  • 原因:空気圧が低すぎる、荷重がかかりすぎている、急加速や急減速が多い
  • 対策:適正な空気圧に調整する、穏やかな運転を心がける、荷重の分散を考えた積載を行う

④局部摩耗(特定部分のみ摩耗)

  • 原因:急ブレーキの多用、サスペンションやショックアブソーバーの不具合
  • 対策:急ブレーキを避ける運転を心がける、足回りの点検を行い、不具合があれば修理・交換する

5.はみ出し

ホイールやタイヤが車体からはみ出していると、保安基準違反となり不合格になります。

6.ロードインデックス不足

車両の指定されたロードインデックス(耐荷重指数)を満たしていないタイヤは使用不可となります。

<ロードインデックスとは?>
ロードインデックス(LI)は、タイヤが支えられる最大荷重(kg)を示す数値です。例えば、「91」という数値は、1本のタイヤで615kgを支えられることを意味します。この数値が小さすぎると、車両の重量を十分に支えられず、走行中の安全性に影響を及ぼす可能性があります。

ロードインデックスの確認方法>
ロードインデックスは、タイヤの側面(サイドウォール)に記載されています。

タイヤの側面を確認>
タイヤには「205/55R16 91V」のように表記されています。
このうち「91V」の「91」がロードインデックスを示します。

車検に通らないタイヤの特徴と理由

1. タイヤの溝が1.6mm以下

タイヤの溝は、路面とのグリップを確保する重要な役割を果たします。溝が1.6mm未満になると、特に雨天時のハイドロプレーニング現象が発生しやすくなり、制動距離が大幅に伸びて危険です。そのため、法律でも最低限の溝の深さが規定されており、これを満たさないと車検には通りません。

(ハイドロプレーニング現象とは、雨の日に車が水たまりなどを高速で走行した際に、タイヤと路面との間に水膜ができて浮き上がり、ハンドルやブレーキが効かなくなる現象です。)

2. ひび割れや変形がある

タイヤのゴムは経年劣化や紫外線の影響を受けてひび割れが発生します。ひび割れが進行すると、走行中にバーストするリスクが高まり、大事故につながる可能性があります。また、タイヤに膨らみや変形が見られる場合、内部構造が損傷している可能性があり、これも車検では不合格の原因となります。

3. 偏摩耗が激しい

タイヤの摩耗が均等でない場合、サスペンションの異常やホイールアライメントのズレが原因となることが多いです。特定の部分が異常に摩耗していると、グリップ力が不均一になり、走行安定性が損なわれます。車検では、このような偏摩耗があるタイヤは安全上の問題として不合格になります。

4. ホイールやタイヤが車体からはみ出している

タイヤやホイールが車体のフェンダーからはみ出している場合、歩行者や他の車両との接触リスクが高まります。保安基準では、タイヤがフェンダー内に収まっていることが求められており、これに違反すると車検に通りません。

5. ロードインデックス不足

ロードインデックスとは、タイヤが支えられる最大荷重を示す指数です。車両メーカーが指定するロードインデックスを満たしていないタイヤを装着すると、過積載時にタイヤが耐えられず、破裂する危険があります。安全性を確保するため、指定されたロードインデックス以上のタイヤを使用しないと車検には通りません。

3. 車検前にタイヤをチェックしよう

車検前に自分でできる点検

車検前にタイヤをチェックすることで、スムーズに通過する可能性が高まります。

  • 空気圧の確認:適正値に調整。
  • 溝の深さ:スリップサインが出ていないかチェック。
  • 損傷の有無:ひび割れや異常摩耗を確認。

車検をスムーズに通すための準備

プロの点検を受けることが大切。安心して車検に臨むことができます。整備工場やカー用品店で無料点検してくれるサービスもあるので、早めに準備しておけば余計な出費や再検査の手間も防げます。

車検に通れば安全なの?

「車検に通ったから安心」と思うのは危険です。車検はあくまで一定の基準を満たしているかをチェックするものであり、タイヤの摩耗や劣化はその後も進行します。特に走行距離が多い場合や過酷な環境で運転する場合、定期的な点検が欠かせません。

また、車検ではブレーキやエンジンの状態も確認されますが、これも「今の時点で問題がない」という判定に過ぎません。日常的なメンテナンスや安全運転を心がけることが、真の意味での安全につながるのです。

車検はスタート地点に過ぎず、安心して走るためには日頃の点検や適切な整備が不可欠です。愛車の健康を守るために、定期的なチェックを心がけましょう!

4.タイヤの管理方法

タイヤの適切な管理方法とは? 安全運転とコスト削減のポイント

タイヤは車の唯一の接地部分であり、安全運転や燃費に大きく影響します。適切な管理を行うことで、寿命を延ばし、コスト削減にもつながります。

タイヤの管理方法について詳しく解説します。

1. 定期的な空気圧チェック

タイヤの空気圧が適正でないと、燃費悪化や摩耗の進行、最悪の場合はバーストの原因になります。月に1回は点検し、メーカー推奨の空気圧を維持しましょう。気温が下がる冬場は特に注意が必要です。

2. 溝の深さと摩耗の確認

タイヤの溝が1.6mm以下になるとスリップサインが現れ、交換が必要になります。摩耗が偏っている場合は、ホイールアライメントの調整が必要かもしれません。定期的に溝の深さを測り、安全性を確保しましょう。

3. ローテーションの実施

前輪と後輪の摩耗を均等にするために、5,000~10,000kmごとにタイヤの位置を交換するのが理想的です。特に前輪駆動の車では、フロントタイヤの消耗が早いため、定期的なローテーションをおすすめします。

4. ホイールバランスとアライメント調整

走行中にハンドルのブレや振動を感じたら、ホイールバランスが崩れている可能性があります。また、車が真っすぐ走らない場合はアライメント調整が必要です。アライメント調整とは、車のホイール(車輪)の角度や位置を適正な状態に調整する作業です。

適切な調整を行うことで、タイヤの寿命を延ばせます。

5. シーズンオフの保管方法

スタッドレスタイヤなどを保管する際は、直射日光や高温多湿を避けましょう。ホイール付きのタイヤは横積み、ホイールなしは立てて保管すると、変形を防げます。タイヤカバーを使うと、さらに劣化を抑えられます。

6. タイヤの寿命を意識する

溝が十分残っていても、製造から5年以上経過したタイヤはゴムの劣化が進んでいる可能性があります。ひび割れや硬化が見られたら、安全のために交換を検討しましょう。

タイヤの適切な管理は、事故防止だけでなく経済的メリットもあります。定期的な点検とメンテナンスを心がけ、安全で快適なドライブを楽しみましょう。

5.タイヤをすり減らさないコツ

 タイヤは車の性能や安全性に大きく影響を与える重要なパーツです。しかし、走行するごとに摩耗するため、適切なメンテナンスをしないと寿命が短くなり、交換コストも増えてしまいます。そこで、タイヤを長持ちさせるためのコツをご紹介します。

適正な空気圧を維持する
タイヤの空気圧が適正でないと、摩耗が早まる原因になります。低すぎると接地面が増え、偏摩耗しやすくなり、高すぎると中央部だけが減りやすくなります。定期的に空気圧をチェックし、適正値を維持しましょう。

定期的なタイヤローテーション
前輪と後輪では摩耗の仕方が異なるため、定期的にタイヤをローテーションすることで均等に摩耗させ、寿命を延ばすことができます。おおよそ5,000〜10,000kmごとにローテーションするのが理想的です。

急発進・急ブレーキ・急ハンドルを避ける
急な操作はタイヤに大きな負担をかけ、摩耗を早めます。できるだけスムーズな運転を心がけ、特に発進時や停止時の動作はゆっくり行いましょう。

アライメント調整を行う
車のホイールアライメントがずれていると、タイヤの一部分だけが異常に摩耗しやすくなります。直進時にハンドルがぶれる、片方のタイヤだけが異常に減るといった症状がある場合は、早めに調整を行いましょう。

適切なタイヤを選ぶ
使用環境に合ったタイヤを選ぶことも重要です。例えば、高速道路をよく走るなら耐摩耗性の高いタイヤ、雪道を走るなら適切なスタッドレスタイヤを選ぶことで、不要な摩耗を防ぐことができます。

荷重を適切に管理する
過剰な荷物を積むと、タイヤにかかる負荷が増え、摩耗が進みます。不要な荷物を減らし、車両の負担を軽くすることでタイヤの寿命を延ばせます。

適切な保管方法を実践する
使わないタイヤを保管する際も、直射日光や湿気を避け、適切な環境で保管することが大切です。特に、長期間保管する場合は、タイヤラックを活用するなどして劣化を防ぎましょう。

日頃のメンテナンスと運転の仕方に気を配ることで、タイヤの寿命を延ばし、安全かつ経済的に車を利用することができます。適切な管理を行い、長く快適なドライブを楽しみましょう。


タイヤは安全なカーライフを支える重要な要素です。日頃から適切な点検とメンテナンスを行い、快適な運転を心がけましょう。

よくある質問

Q.スタッドレスタイヤのままでも車検は受けられる?

A.スタッドレスタイヤのままでも車検には通ります。 しかしながら、必要に応じて夏タイヤに履き替えをし、新しいタイヤに履き替えることがより安心・安全に走行させるために不可欠です。

Q.車検のときにタイヤ交換も一緒にできる?

A.はい、車検のときにタイヤ交換を一緒に依頼することができます。車検の際にタイヤを外すため、そのついでに交換を行うことで手間が省け、工賃が安くなる可能性があります。

車検時にタイヤ交換を依頼するメリット>

  • 整備点検に出す手間が1回にまとめられる
  • 工賃が安価になる可能性がある

車検時にタイヤ交換を依頼する場合は、事前に車検業者に確認しておくとよいでしょう。

  • 持ち込んだタイヤに交換してもらえるのか
  • 車検と一緒にタイヤ交換をする場合、工賃はいくらか

まとめ

安全に運行できる車かどうかを確認するのが車検です。

タイヤ溝が十分でない車は、正しく停止することも、安定して走ることもできない状態ですので、安全な車ではないと判断されてしいます。

タイヤ溝は、乗員、周囲の車、歩行者の安全を守るためにも大切ですので車検では厳しくチェックされます。

タイヤは唯一路面と接する保安部品であり、車の基本性能に大きく関わっており、安全なドライブのためには、日常的にタイヤの状態を確認し、必要な場合はタイヤ交換を行うことが大切です。日頃から適切なメンテナンスを行い、安全なカーライフを送りましょう。

この記事を書いた人
雨宮
雨宮 航
  • 出身地
  • 埼玉県所沢市
  • 担当部署
  • リテール営業
  • 略 歴
  • 2019年にオートアベニューへ転職入社。
    「お客様に寄り添う」をモットーに、快適なカーライフの提供に邁進中。新車、中古車、車検などの整備についての最新情報を発信!お客様からの「ありがとう。」を糧に毎日を全力で駆け抜けています!
記事の監修者
伊藤
伊藤 理香
  • 出身地
  • 東京都西東京市
  • 役 職
  • 株式会社オートアベニュー 代表取締役社長
  • 略 歴
  • 1995年~1996年 オートアベニューでアルバイトをする
    1997年~2002年 夫の仕事の関係で5年間オーストラリアへ
    2002年4月~ 帰国後 株式会社オートアベニュー入社
    2005年 株式会社オートアベニュー 専務取締役 就任
    2008年 株式会社オートアベニュー 代表取締役社長 就任 今に至る

    車業界歴約30年。現在100年に一度の変革期と言われている車業界、EV化・自動運転・空飛ぶ車などに加え、車検法などの各種法律関係で多くの法改正が行われています。
    今まで学んだ多くの事や車業界界隈の様々な事をわかりやすく、皆様にお伝えいたします。